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口腔外科とは

最近ではずいぶんと浸透してきた名称ですが、実際にどんな病気を治療するのか、よくわからない方もいらっしゃると思います。歯医者さんといえば、虫歯や歯周病、かぶせものや入れ歯の治療が思い浮かぶと思いますが、口腔外科では下記のような疾患を取り扱います。

埋伏歯(まいふくし)

おもに親知らず(前から数えて8番目)が対象となりますが、時には小臼歯や前歯、あるいは過剰歯と呼ばれる余分な歯も顎骨の中に埋伏する場合があり、これが炎症や虫歯、あるいは歯並びの不正に影響する場合があります。これらの埋伏歯は外科的に摘出する必要がありますが、専門的な技術と解剖学的な知識が必要です。口腔外科医としてはもっともポピュラーで毎日のように取り扱う疾患の一つです。これまで1万本以上を抜歯してきましたが、今でも各症例に応じて多くのことに配慮して手術を行っています。難症例についてはCTの撮影を行ったり、静脈内鎮静法を併用する場合があります。

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顎関節症(がくかんせつしょう)

口の開け閉めなどで顎関節が痛い、口が開かない、音がするなどが主な症状です。顎関節は耳の前にある関節ですが、極めて特殊な関節と言えます。たいていは保存的治療で改善可能ですが、時には外科的な治療を要する場合があります。当院では適切な診断に基づき対応いたします。場合によっては、専門機関へ専門的治療を依頼する場合があります。

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顎骨の嚢胞あるいは腫瘍(がっこつののうほうあるいはしゅよう)

あごの骨の中に骨の吸収像(黒く写る)として確認される場合が多いですが、腫瘍によっては不透過像(白く写る)として確認される場合もあります。小さな病変では局所麻酔で摘出可能ですが場合によっては静脈内鎮静法を併用するか、全身麻酔で対応するほうが安全な場合もあります。再発を繰り返すものや、非常に稀ですがあごの骨の中から発生する癌もあり、画像診断は極めて困難なこともあります。当院では嚢胞あるいは腫瘍の疑いがある際には、見た目や画像で行う臨床診断だけではなく、ファルコバイオシステムズ(http://www.falco-hd.co.jp/)へ病理組織診断を依頼しております。

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口腔軟組織の嚢胞あるいは腫瘍(こうくうなんそしきののうほうあるいはしゅよう)

口腔軟組織の嚢胞としては唾液腺の貯留による粘液嚢胞やガマ腫などが最も多く、下唇や頬、口底部に好発します。腫瘍は線維腫や乳頭腫などの良性腫瘍から口腔がんなどの悪性腫瘍まで様々です。嚢胞あるいは良性腫瘍が疑われる場合は必要に応じて切除および病理組織学的な診断を行います。悪性腫瘍が疑われる場合は専門機関へ紹介し精査いただくことになります。口腔がんの診断は見慣れないと歯周病や口内炎などと誤認し、増悪する場合がありますので、専門的な経験が必要です。これまで口腔がんの診断治療を行なってきた経験を生かして、口腔がん検診も行いますので、ぜひご相談ください。

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歯性感染症(しせいかんせんしょう)

虫歯や歯周病が原因で侵入した口の中の細菌が原因で、頬やあごが腫れたりする場合があります。適切な診断をもとに、局所の消炎処置や抗菌薬の投薬が必要になる場合があり、場合によっては点滴が必要なこともあります。当院では必要に応じて抗菌薬を点滴で投与します。炎症が落ち着いたあとの歯の処置についても引き続き行うことができますので、一貫した治療が可能です。

口腔粘膜疾患(こうくうねんまくしっかん)

様々な口腔粘膜疾患がありますが、主なものを挙げさせていただきます。

・口内炎・白板症・扁平苔癬・カンジダ症・ヘルペス性口内炎・帯状疱疹・地図状舌・天疱瘡

​時に全身疾患の位置症状として発症しますので、専門的な診断が必要となります。

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外傷による損傷(がいしょうによるそんしょう)

・歯の破折・歯の脱臼・あごの骨折・口腔粘膜や唇の損傷

唇の裂傷や歯の脱臼・破折など、緊急処置は適宜対応いたします。

受傷後早めに対応することが大切です。

​顎骨骨折と診断した場合は専門機関へ紹介いたします。

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インプラント

昨今口腔インプラント治療が目覚ましい発展を遂げています。当院では自院でCTを撮影し、3次元的な審査診断を行ったうえで、適切な治療計画に基づいてインプラント治療を進めてまいります。インプラントは極めて優れた治療ですが、あくまでも失った歯の機能を回復する1つの手段です。失った歯の機能を回復させるのにインプラントしかないということはありません。全身状態によっては適応が難しい場合もあり、その治療予測を行うことが極めて重要になります。利点と欠点を十分に説明し、ご理解いただいた上でよりよい手段を選択することが重要と考えます。

当院ではオペ室を完備し、局所麻酔下手術、あるいは鎮静法下での処置が可能です。必要機材の滅菌処理を徹底し、清潔不潔の区別を適切に行い、外科手術を行います。また、全身麻酔あるいは入院管理を要すると判断した場合には専門機関へ適宜紹介いたします。

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その他

・睡眠時無呼吸症候群・舌痛症・骨隆起

​お口に関して気になることがあれば、お気軽に何でもご相談ください。

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